02.26
いまも続く薬の供給不足…安すぎる薬価では改善は難しい(日刊ゲンダイDIGITAL) – Yahoo!ニュース
【クスリ社会を正しく暮らす】 医薬品は大きく分けて、病院や診療所を受診して医師から処方してもらう「医療用医薬品」と、処方を必要とせずドラッグストアなどで購入することができる「OTC医薬品」の2つ
情報源: いまも続く薬の供給不足…安すぎる薬価では改善は難しい(日刊ゲンダイDIGITAL) – Yahoo!ニュース
【クスリ社会を正しく暮らす】 医薬品は大きく分けて、病院や診療所を受診して医師から処方してもらう「医療用医薬品」と、処方を必要とせずドラッグストアなどで購入することができる「OTC医薬品」の2つに大別されます。現在、医療用医薬品の供給不足が大きな社会問題となっています。 日本の薬は大丈夫か?(3)ジェネリック不足は世界の問題 この供給不足は時折報道されるのですが、ジェネリック医薬品企業の品質問題などに端を発したとされるこの問題は、この数年間、ずっと続いているのです。現在も、抗生物質、咳止め、湿布薬に至るまで、数多くの医薬品が供給不足に陥っていて、現場では毎日対応に奔走しています。 医療用医薬品は、国が価格を定めています(薬価)。「薬価」は、国の医療保険制度から、病院や保険薬局に支払われる時の薬の「公定価格」です。一方で、OTC医薬品の価格は、メーカー希望小売価格や販売価格など、一般的な商品と同じ呼称となります。 薬価はここ数年、毎年引き下げられています。この薬価の度重なる引き下げにより、製造すればするほど、あるいはニーズに応じて、迅速に届けようと努力すればするほど、赤字になるような状況となれば、製薬会社や医薬品卸売販売業者の持続性は維持できません。 たとえば、OTC医薬品のロキソニンSは1錠当たり50円程度で販売されていますが、医療用医薬品であるロキソニン錠60ミリグラムの1錠当たりの薬価は10.1円なのです。安すぎる薬価では、製薬会社も設備投資などを行うことが難しくなるでしょう。また、前回お話しした「セルフメディケーション」の推進についても診察代がかかっても病院でもらう薬の方が圧倒的に安ければ、進まないでしょう。 厚生労働省は、昨年の薬価改定で、採算がとれない薬で医療上の必要性が特に高いと考えられる医薬品に関して、特例的に薬価の引き上げや現行薬価の維持を行いました。今後も必要に応じて薬価を引き上げたり、薬価改定を従来の2年に1回とするなど検討が必要といえるでしょう。 (荒川隆之/薬剤師)
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