考察記録:再生医療の現状と課題、AI導入、及び新たな血小板治療法の提案
再生医療の現状と課題
再生医療市場の混乱
- 本物ではない幹細胞治療やPRP治療が横行し、「効かない」という不満の声が上がっている。
- ネット広告の多くは資格のない施設によるもので、上清液や無細胞と称する実質的に中身のないものがほとんどである。
- エクソソームについては、ようやくNGであるとの見解が出始めた。
医療制度全体の課題
- 再生医療に限らず、医療自体が現状のままでは崩壊する可能性がある(金額的にも)。
- 医療費高騰の一因は薬漬け医療であり、薬を出さないと医師や薬局が経営できない構造問題がある。
- 本来は診察料や技術料を適正化すべきだが、単純な診療報酬引き下げという対応が取られている。
- 薬局で処方薬をもらう方が安いため、3割負担や1割負担制度が医療費を押し上げている側面がある。
- 例:高齢者が1ヶ月分の薬を300円程度で入手できるケース。
クリニック運営と効率化
ワンオペレーションのための工夫
- クリニックをワンオペで運営するために様々な工夫を凝らしてきた。
- 看護師の必要性は、業務効率化のためか、常時必要なのかを見極める必要がある。
- 薬の管理負担を軽減するため、院外処方を基本としている。
- 院外処方のメリット:薬剤師による処方内容のダブルチェック機能があり安全性が向上する。医師の間違いを指摘してくれることもある。
AIと医療の未来
AIによる医療業務の変化
- AIの進展により、なくなる可能性のある職業について議論。
- 医師の業務は、抜け漏れを防ぐ点でAIの方が優れている可能性がある。
- 日本光電の担当者もAIの知識を有しており、企画提案などにチャットGPTを活用している。
- 営業職などもAIによって仕事がなくなる可能性が示唆されている。
- 将来的には医師もホログラムになるなど、不要になる可能性も言及(スタートレックの例)。
再生医療関連イベントと情報収集
再生医療エキスポの評価
- 再生医療エキスポへの参加価値について議論。
- 基本的な知識は既にあり、エキスポは売り込みをしたい企業が中心であるため、最新の質の高い情報を得る場としては疑問視。
- 商売になったもの、なりそうなものが集まる場所であり、最新技術は海外の情報を参照する必要がある。
- 論文検索にはAIを活用し、査読済み論文を読み漁ることで情報を得ている。
- 美容関係の機器発表会では、豪華な食事などが提供されることがある。
講演会やセミナーの実態
- 登壇する医師の中には、エビデンスに基づかない感覚的な話をするケースも見られる。
- 美容系のセミナーでは、そういった傾向が「あるある」として認識されている。
がん治療と個別化医療
オーダーメイド治療の時代
- がん治療を含め、その人専用の治療法(標的型治療など)が主流になってきている。
- 日本発のオーダーメイド医薬品が保険適用になるなど、時代は大きく進んでいる。
- 保険診療で免疫をターゲティングする薬が登場している中で、高額な自由診療の免疫療法(例:NK細胞療法)の意義が問われる。
輸血と再生医療の法的・科学的定義
輸血は再生医療か?
- 濃厚血小板輸血は、PRPと同様の成分を全身に投与するものであり、科学的には再生医療と見なせる。
- 濃厚血小板輸血の投与基準は早期化する傾向にあり、予後改善に貢献している。
- 血小板には再生能力があり、臓器修復力も確認されている。
- 法的には、輸血を再生医療と定義すると、再生医療機関の認定がない施設では輸血ができなくなるため、再生医療の範疇から除外されている。
- 骨髄移植も同様に、仕組みは再生医療だが、法的には除外されている(再生医療等提供計画書の提出が不要な21項目に含まれる)。
再生医療の規制
- これから新たに出てくる再生医療については、治療計画書の提出と認可が必要。
- 当初は広範な計画書でも認可されたが、最近はどの部位にどう使うかなどを明確に特定しないと認可が難しくなっている。
PRP治療の実際と効果
PRP治療の体験談
- 顔面麻痺(帯状疱疹が原因)の治療の最終段階でPRPを使用。
- PRP投与後1週間で交通事故に遭い、顔に裂傷を負ったが、PRPの効果で皮膚の再生が早く、傷跡もほとんど残らなかった。
- PRPは血液が巡る箇所には何らかの影響を与える。
- エステやスポーツジムに毎月費用をかけるより、年に1回のPRP治療の方が効果的である可能性。美容効果に加え、健康維持や怪我の治癒促進も期待できる。
- 体内の未知の不調も改善する可能性がある。
PRP治療の課題
- 効果が高いため、一度治療すると次の来院まで長期間空いてしまう(例:LED電球のように長持ちする)。
- 効果のないPRPも市場に出回っており、それならば即効性のあるヒアルロン酸の方が良いと判断されることもある。
- 効果のないPRPは副作用もないが、膨らみもしない。
- 膝の痛みにPRPを打った際、打った直後から痛みが軽減し、数ヶ月後には治癒したが、打っていない別の箇所が痛むことに気づくケースもある。
血小板輸血の新たな可能性:低侵襲・低コストな再生医療
血小板輸血の応用
- 脂肪幹細胞の点滴などの有効性が議論される中、濃厚血小板輸血の投与基準変更による予後改善は注目に値する。
- PRP作成とは別に、採血時にその人の血小板製剤を作り、それを点滴で戻す方法は、最も侵襲が少なく効果的な再生医療となる可能性がある。
- 培養が不要で、遠心分離のみで作成可能。
- 自己血小板なので拒絶反応や血栓のリスクも低い。
- 脂肪幹細胞治療に比べ、圧倒的に低コストで低侵襲。
- 現状、この方法を実施している施設はない。救命救急の臨床医と美容・再生医療分野の医師間での発想の連携がないため。
法的側面と実現性
- 「輸血」であれば、再生医療法の規制対象外となり、治療計画書の提出も不要で、一般の病院でも実施可能になる。
- 成分輸血は再生医療法に抵触しないはず。
- 実現すれば、高額な幹細胞治療の価格を大幅に引き下げられる可能性がある(例:1000万円→100万円)。
- 課題:ロート製薬のような企業が輸血用として製造・提供してくれるか。日赤が作る輸血用製剤とは異なる自由診療用の位置づけ。
医療制度・経済に関する広範な議論
コロナ禍の影響と教訓
- 飲食店への協力金(1日6万円)と、他の業種(例:広告写真、葬儀アルバム制作)への影響の不均衡。
- 広告写真はリーマンショック時や東日本大震災後にも仕事がゼロになった経験がある。
- 葬儀アルバムの仕事は安定していると考えたが、コロナ禍で葬儀自体がなくなり打撃を受けた。
- 線引きの難しさ:飲食店と認定された途端に休業していた店が協力金目当てに開業するケースなど。
- 1年間の給料支払いと退職金支払いで経営的に困窮した。
医師を狙った詐欺
- 株式会社がクリニックの開設者である医師に責任を押し付け、売上は自社のものにする手口。
- 美容クリニック(特に医療脱毛)で多数発生。チケットを前売りし、経営破綻後は医師に責任が残る。
- TCB(東京中央美容外科)の例:雇われ院長を個人事業主として開業させ消費税逃れをしていたが、実質的支配者がTCBであるとして追徴課税。
- 社団法人を悪用するケースも。医師募集サイトで高額年収を提示し、実質的な責任者に据える。
保険診療と医療費の問題
- 高齢者が安価な自己負担額(1割など)のために、不要不急の受診をする傾向(例:「コメダ行くより安い」)。クリニックが社交場化。
- 現行の豊かさを求め続けると、将来世代に重税という形で負担を残すことになる。
- 開業医の経営状況は悪化しており、多くが赤字傾向。初期投資(土地、建物、駐車場)と借入金返済(例:1億借り入れで月200万円返済)が重荷。
- 採算を合わせるために1人3分診療などになり、人件費もかさむ。
- 提案:医療費は原則自腹とし、ベーシックサービス(無料)を超える部分は実費負担とする。
- 高額な薬(億単位のものも)の問題。混合診療を特定の分野(眼科の多焦点眼内レンズなど)では認めている矛盾。
- 湿布薬(モーラステープなど)は自費で渡すなどの対応も。
社会保障制度とベーシックインカム
- 給料の半分が税金・社会保険料・年金で消える現状では勤労意欲が湧かない。
- ベーシックインカム導入の提案:
- 国民一人当たり月10万円を支給。子供が増えれば支給額も増える(例:夫婦+子供2人で月40万円)。
- これにより少子化対策にもなり、年金や生活保護の矛盾も解消できる。
- 医療費もこのベーシックインカムから賄い、高額な治療や予防医療(PRPなど)は自己資金で選択する。
- AIの普及で多くの仕事がなくなる未来において、生活の基盤となる。
- AIによるダイレクト課税の提案:仮想通貨やNFTで支払い、使用の都度課税。他の税金は一切不要。
マイナンバーカードと保険証
- マイナ保険証での資格確認時にエラーが出たり、実際には資格喪失していたにもかかわらず有効と表示され、後日返戻される事例が発生。
- 沖縄の病院では、観光客や米軍関係者など多様な患者がいるため、保険資格の確認が非常に厳しい。
医療現場の非効率性
- レセプト審査がいまだに紙ベースで行われている部分がある(CD-Rでの提出など)。
- 電子処方箋の導入コストが高く、普及が進まない。
- かかりつけ薬局では、患者の来局を予測して事前に薬を準備しているケースもある。
その他
ミトコンドリアに関する考察
- 大腸菌はミトコンドリアがないため老化しない。
- ミトコンドリアは細胞にとって異物のような存在で、共生の経緯は不明。独自の遺伝情報を持ち、エネルギー産生と同時に細胞障害(活性酸素)も引き起こす。
- ミトコンドリア病の治療として、正常なミトコンドリアを培養・注入し、心筋細胞と融合・修復させた例がある。
- ミトコンドリアは母系遺伝(ミトコンドリア・イブ)。
- 再生医療の未来は、ミトコンドリアを正常化することにある可能性。
蕎麦屋理論
- 入り口に竹を植えるなど、高級感を演出することで料金を高く設定できるという例え。偽物の再生医療が高価な理由の一つ。
📅 次の手配とアクションアイテム
- [ ] PRP輸血(自己血小板輸血)チームを結成する。
- [ ] 自己血小板輸血の法的側面(再生医療法に抵触しないか、輸血としての扱いで可能か)を詳細に調査する。
- [ ] 自己血小板輸血の実現可能性(ロート製薬など企業による製造協力、コスト、効果)を検討する。
- [ ] Discordに新しい再生医療(自己血小板輸血)に関する情報交換のための専用チャンネル(部屋)を作成する。
- [ ] 自己血小板輸血の適切なネーミングを検討する(「再生医療」という言葉を使わない方が良い可能性も考慮)。
- [ ] 血小板輸血の有効性に関する参考文献を再読し、知見を深める。
- [ ] 自己血小板輸血の臨床研究の可能性を検討する。
- [ ] 効果的なPRP治療について、関心を持つ可能性のある人に情報を紹介・共有していく。
- [ ] マイナ保険証の問題点について、引き続き情報を収集し、ポッドキャストのネタとして検討する。
- [ ] 血小板輸血のアイデアについて、池田氏など協力者を探す。
- [ ] 自己血小板輸血のパテント取得や、不適切なクリニックによる模倣を防ぐ仕組みを検討する。
- [ ] 血小板値の目標値や投与量について計算・検討する(PRPとは異なるアプローチ)。
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