09.10
#25 すごい働きの盲腸、持ってますか?|tamaki niime
実は、私自身は20代で「盲腸を切った」ので持っていません。よく「盲腸を切った」と表現される「盲腸」とは
情報源: #25 すごい働きの盲腸、持ってますか?|tamaki niime
これ、人体になくてもいいもの、
という認識が
現代医学でも長く存在していました。
同じように認識されている組織に
脾臓
扁桃腺
胸腺
親知らず
などがあります。
でも、人体になくてもいいもの、なんて、あるのかな。
虫垂は、炎症を起こしやすいと言われ
炎症を起こすと、発熱するし、
とても痛いし
場合によっては破裂したりして
命に関わる病態をもたらすことが
あります。
なくても差し支えないのなら、
炎症の気配があったら
もう、切ってしまいましょう!!
という方針が普通でした。
ところが。
近年、虫垂はとても大事な働きを
している重要な器官であることが
認められるようになってきたのです。
虫垂驚きの働き4連発!!
1)虫垂で日々大量の
グロブリンA(IgA抗体)を
作っています!!
このIgA抗体によって、
大腸の常在菌のバランスを維持して
病原性微生物に即座に対応したり、
腸の炎症を防いでいます!
腸内免疫力の要の役割を
果たしています。
2)虫垂は善玉微生物たちの
シェルターなんです!
病原性微生物のバランスが
腸内で優勢になったり、
風邪や食中毒などで
大量に下痢を起こすなど、
腸内に緊急事態が起こった時、
一時的に
善玉微生物が避難する場所に
なっています。
避難している間に、IgA抗体が、
病原性微生物に対応するんです。
安全が確認できたら
再び虫垂から飛び出して、
腸での仕事を再開するんですよ!
3)虫垂のリンパ組織は
善玉微生物たちの先生なんです!
善玉微生物たちの免疫力を指導し、
訓練する場にもなっています。
より賢くなった善玉微生物たちが、
病原性微生物の繁殖を抑え
腸の健康を維持しているんです!
4)胎児期には虫垂で生命維持に
必要なアミノ酸や、ホルモンを作って
赤ちゃんの体の発達を
支えています!
すごいですね。あんな小さな袋なのに。
こんな大切な働きを
しているのであれば、
できるだけ失いたくない組織ですよね、
虫垂は。
本当に近年までは、
「早めに切っちゃいましょう」
という扱いでした。
ところが今は、
「できるだけ残しましょう」
という方針になっています。
かつての常識が、
突然ひっくり返ることがある。
だから、私たちも、
自分自身の体に向き合って
一つ一つの存在について学び、
声を聞き、検討していける
感性や知恵を持っていたいな
と思います。
ちなみに、私は20代の時に
虫垂の切除術を受けたのですが
これは誤診でした。
右腹激痛で緊急入院し、
虫垂炎でしょう、という診断で
手術に臨んだのですが
開腹したら、虫垂に炎症はなし。
激痛の原因は他にあったのですが、
なんと、なんと、なんと
炎症がなかった虫垂を
切除されてしまっていました。
現役看護師だった当時は
「あ、これで未来に虫垂炎で
困ることはないな!」
くらいの感覚でしたが、
今思えば、なんと浅はかな。
私がこの体にいただいているもの全てを
大切に使わせていただきながら、
残りの人生を生きていきたいと
思っています。
歯一本でさえ、できれば、
失いたくない。
そのためには、「今日の選択」が、
大事になります。
今日私たちの体について学ぶこと
今日私たちの体が喜ぶことを選ぶこと
は、いつまでも私たち自身を
幸せにしてくれますね、きっと。
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