2025
08.19

韓国政府が化粧品の違反広告を再び83件摘発、「成分が真皮まで届く」もNG、「細胞再生」など医療的な表現が摘発対象に、韓国食品医薬品安全処が公表 | ヒフコNEWS

PODCASTネタ

韓国の食品医薬品安全処(MFDS)は2025年8月6日、オンライン化粧品広告の点検を行い、不当な表示83件を摘発したと発表した。

情報源: 韓国政府が化粧品の違反広告を再び83件摘発、「成分が真皮まで届く」もNG、「細胞再生」など医療的な表現が摘発対象に、韓国食品医薬品安全処が公表 | ヒフコNEWS

ポイント

  • 韓国食品医薬品安全処は、オンライン上の化粧品違反広告83件を摘発した。
  • 薬と間違うような表現が多く、マイクロニードルと組み合わせるといった医療的な表現が問題に。
  • 1月に規制強化してから摘発を繰り返している。韓国コスメの信頼性を高める狙いが考えられる。
韓国政府は化粧品の違反広告を摘発。(出典/韓国食品医薬品安全処)

韓国政府は化粧品の違反広告を摘発。(出典/韓国食品医薬品安全処)

韓国の食品医薬品安全処(MFDS)は2025年8月6日、オンライン化粧品広告の点検を行い、不当な表示83件を摘発したと発表した。

「皮膚再生」や「炎症緩和」など、医薬品的な効能を示した表現が確認されたという。同処は2025年に繰り返し化粧品の広告を摘発している。

韓国コスメが世界的に人気を集める中で、商品の信頼性や安全性を高める効果が考えられる。

「成分が真皮まで届く」もNG

マイクロニードルと組み合わせて使うと示した広告は違反の例に挙げられた。(出典/韓国食品医薬品安全処)

マイクロニードルと組み合わせて使うと示した広告は違反の例に挙げられた。(出典/韓国食品医薬品安全処)

  • 摘発の概要→韓国食品医薬品安全処が83件の広告を摘発、うち64%(53件)は「消炎作用」「細胞再生」など医薬品的効能を暗示。
  • 化粧品範囲超過→マイクロニードルと化粧品の組み合わせなど、化粧品の範囲を超える広告が25件(30%)。
  • その他の違反→一般化粧品に機能性を示唆する広告が5件(6%)。「真皮層まで届く」なども摘発対象。

韓国食品医薬品安全処が摘発した広告83件のうち、医薬品のような効き目を連想させる広告が53件(全体の64%)と最も多かった。

具体的には、「消炎作用」「炎症をやわらげる」「細胞の再生」といった言葉づかいが問題視された。

マイクロニードルと化粧品を組み合わせる広告など、化粧品の範囲を超えると見なされた広告が25件(30%)だった。

日本国内では広告にうたわれることがあるようにも見える、「真皮層まで届く」といった表現も、医療的な効能を暗示するものとして摘発対象となった。

このほか一般の化粧品について機能性があるかのように表現した広告も5件(6%)含まれた。

同処は、摘発された広告について、オンラインで閲覧できないように遮断の対応を行った。同処では、「化粧品は医薬品ではないという点を、はっきりと認識すべき」という考え方も示している。

その上で、「医療水準の過度な効果をうたう広告には、まず疑いの目を向け、簡単に信じないことが大切」と付け加えている。

同庁は今後も、ネット上での化粧品広告の取り締まりを強化する姿勢を示している。

韓国当局は、販売だけを行っているウェブサイトにとどまらず、自社ブランド商品を持つ企業も含め、広告の出どころにまで責任を問う姿勢を明確にしている。

韓国コスメ広告の規制厳しく、続く摘発

韓国コスメの輸出額は2024年に100億ドルを超えている。(出典/韓国食品医薬品安全処(MFDS))

韓国コスメの輸出額は2024年に100億ドルを超えている。(出典/韓国食品医薬品安全処(MFDS))

  • 規制強化の背景→韓国政府は2025年1月から化粧品広告規制を強化し、医療的表現や専門家推奨表現を禁止。
  • 医薬品的効能の摘発→2025年3月・5月に「塗るボトックス」「フィラー治療効果」など薬効を示唆する広告144件を摘発、販売サイトアクセス制限を実施。
  • 専門家承認表現の摘発→「皮膚科医おすすめ」「病院専用成分」など医師・医療機関承認を装う広告237件を摘発。

韓国政府は今年、化粧品広告をめぐる摘発を繰り返している。

1月の規制強化に基づくもので、医療的な表現や専門家のおすみつきに当たるような表現が禁止された。

2025年3月、5月に「塗るボトックス」や「フィラー治療効果」など、薬のような効きめをうたった表現をふくむ広告144件が取り締まりの対象となった。「筋肉をゆるめる」「細胞を再生する」など、医療を思わせる文言が問題とされ、販売サイトへのアクセス制限も実施された。

「皮ふ科医おすすめ」や「病院専用成分」など、医師や医療機関の認定を受けたかのような表現を含む広告237件も摘発されている。

薬と化粧品の混同を避けて、「どこまでが許される表現か」を見直す姿勢が、韓国コスメの世界では重要視されている可能性がうかがわれる。日本でも、「真皮層まで届く」といった表現をNGとするような規制強化は他人事ではなく、正確な情報が行きわたるための制度や意識が注目される可能性がある。

参考文献

“피부재생”, “염증완화” 등 화장품 부당광고 적발
https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=49245

「塗るボトックス」「フィラー治療効果」など、化粧品の違法広告が韓国で問題に、虚偽誇大広告など144件を摘発、韓国食品医薬品安全処が発表、日本でも課題か
https://biyouhifuko.com/news/world/12534/

「皮膚科医オススメ」など、化粧品広告に改善求める、韓国で237件摘発、2025年1月広告規制強化、医療関係者の認定など禁止、MFDSが広告ルールの違反に注意喚起
https://biyouhifuko.com/news/world/12827/

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