09.29
地球に寄り添う「準衛星」を新たに発見、小さすぎて60年間発見されず(CNN.co.jp) – Yahoo!ニュース
(CNN) 60年ほど前から地球の近くに寄り添ってきたとみられる「準衛星」が、先月新たに発見された。直径約30メートルの岩の塊と推測される。準衛星は、惑星の周りを回る衛星とは違い、惑星の近くで一
情報源: 地球に寄り添う「準衛星」を新たに発見、小さすぎて60年間発見されず(CNN.co.jp) – Yahoo!ニュース
(CNN) 60年ほど前から地球の近くに寄り添ってきたとみられる「準衛星」が、先月新たに発見された。直径約30メートルの岩の塊と推測される。 写真特集:火星で見つかった「生命の痕跡」!? 準衛星は、惑星の周りを回る衛星とは違い、惑星の近くで一緒に恒星の周りを公転する小惑星。新たに見つかった「2025PN7」は地球とよく似た軌道で、1年かけて太陽を周回している。 準衛星とは別に、一時的に地球の周りを回る「ミニムーン」が出現することもある。昨年の約2カ月間だけ地球の周回軌道に入っていた「2024PT5」は,はるか昔に月から弾き飛ばされた破片だったとみられる。 地球の準衛星はすでに何個か発見されている。そのひとつ「カモオアレワ」も同様に、太古の月の破片と考えられている。中国が5月に打ち上げた無人探査機「天問2号」は、カモオアレワを目標のひとつとし、サンプルを採取して2027年の帰還時に持ち帰ることを計画している。 2025PN7は先月29日、米ハワイ州のハレアカラ山にあるパンスターズ望遠鏡で観測された。保管データを調べたところ、何十年も前から地球に似た軌道を回っていたことが分かった。 この論文は今月2日に発行された米天文学会(AAS)の研究速報に掲載された。執筆者であるスペインのマドリード・コンプルテンセ大学の研究員、カルロス・デラフエンテ・マルコス氏によると、これまで発見されなかったのは、小さくてよく見えないためとみられる。 デラフエンテ・マルコス氏によれば、地球からの距離は最も近い時で29万9337キロ。米航空宇宙局(NASA)によると、地球からの平均距離は38万4400キロだ。 「現在の望遠鏡で観測できるのは、この夏のように地球に接近した時だけだ」「見えるチャンスはたまにしか来ない。観測が難しい天体だ」と、デラフエンテ・マルコス氏は説明する。 同氏は、準衛星を見つけて研究することにより、私たちが住む宇宙の片隅について、さらに新たなことが分かるかもしれないと強調。「太陽系は驚きに満ちている。だから私たちは観測を続ける」「2025PN7の存在は、準衛星の大きさに下限はないという可能性を示唆している」と述べた。
一時的な伴走者
2025PN7の大きさはまだ割り出されていない。デラフエンテ・マルコス氏は合理的な推定値として、直径約30メートルとの見方を示した。米天文情報サイト「アーススカイ」によると、直径19メートルの可能性もある。 デラフエンテ・マルコス氏によれば、これまでに見つかったなかで最も小さい準衛星だという。 時期によって、地球の近くでよく似た円形の軌道を回ったり、カモオアレワのように馬蹄(ばてい)形の軌道を描いたりしている。馬蹄形の軌道では、地球からの距離が最大2億9700万キロに達することもある。 このままあと約60年間は地球に寄り添い続けるが、その後は重力のせめぎ合いのなかで太陽に引き戻され、馬蹄形の軌道に戻ると予想される。 2025PN7の組成はまだ分かっていない。 米ビラノバ大学助教のテディ・カレタ氏は「これまでに分かっている限られた情報から考えて、岩のような天然の天体であることはほぼ確実だ」と話す。同氏によると、古い人工衛星や使用済みロケットが地球のすぐそばの軌道上に残ることもある。だが「その軌道が短期間にどう変化するかによって、天然の天体か、人工物かを区別できることが多い」という。 カレタ氏はこれまでミニムーンと準衛星の研究に取り組んできたが、本研究には関与しなかった。2025PN7の観測は悪天候のため実現していないという。 デラフエンテ・マルコス氏は、2025PN7が地球周辺の「アルジュナ小惑星群」に属すると考えている。太陽系の小惑星は火星と木星の間の小惑星帯(メインベルト)に集中しているが、アルジュナ群はこれとは別の、地球に似た公転軌道を持つ岩石のグループだ。 同氏はミニムーンの2024PT5についても、アルジュナ群に分類されるとの見方を示していた。 過去に月面上で起きた衝突の破片が飛び散り、これらがアルジュナ群に加わってきた可能性があると、同氏は語る。 準衛星やミニムーンは地球に接近することがあっても、一般的に衝突する恐れはないため、2025PN7が脅威を及ぼす心配はないという。 同氏は、準衛星に天問2号のような探査機を送ることで、実際の起源や歴史が明らかになり、さらにほかのチャンスが開けるかもしれないと主張。準衛星は無人探査機が比較的到達しやすく、投資を抑えながら惑星探査技術を試す場にもなり得ると述べた。
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