05.24
大人の白斑に再生医療を活用、PRPとフラクショナルレーザーが効果、7件の研究の366人の結果を分析、中国研究チームが分析結果、美容皮膚科誌に掲載 | ヒフコNEWS
肌の色素が失われる白斑に対して、PRP(多血小板血漿)とフラクショナルレーザーを組み合わせた治療が有効であるとして注目を集めている。
情報源: 大人の白斑に再生医療を活用、PRPとフラクショナルレーザーが効果、7件の研究の366人の結果を分析、中国研究チームが分析結果、美容皮膚科誌に掲載 | ヒフコNEWS

フラクショナルレーザー。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
肌の色素が失われる白斑に対して、PRP(多血小板血漿)とフラクショナルレーザーを組み合わせた治療が有効であるとして注目を集めている。
中国の研究グループが7件の研究結果を分析し、その結果を2025年5月に美容皮膚科誌に報告している。
白斑治療に再生医療を応用

白斑。(写真/Adobe Stock)
白斑は皮膚の色素を作るメラノサイトが失われる病気。皮膚に色素が抜けたように見える部分が現れる。命に関わる病気ではないものの、見た目や心の問題につながり、治療が必要とされることも少なくない。
従来、塗り薬、光線療法、外科的な治療などが行われたものの、満足度の高い結果を得ることは難しかった。
そうした中で、注目されているのが、フラクショナルレーザーやPRP。フラクショナルレーザーは光により皮膚表面に細かい傷を作り免疫応答を促し、メラノサイトを再活性化する。一方、PRPは細胞の成長や修復を促す多数の成長因子を含み、再色素化を促す。
研究グループは、信頼性の置ける研究である「ランダム化比較試験(RCT)」に限定してデータを収集した。7件の試験参加者は合計366例で、大人の白斑のデータを分析対象とし、2つの方法を組み合わせた治療の効果を検証した。比較対象は、フラクショナルレーザー単独治療、PRP単独治療、塗り薬、日光照射、そしてフラクショナルレーザーとナローバンドUVBの併用治療だった。
再色素化と満足度の改善、安全性も確認

白斑。(写真/Adobe Stock)
結果として、色素が再び生じる「平均再色素化グレード」および「満足度スコア」が、対照のグループよりも改善したことが示された。
再色素化においては、75%以上の色素回復を「グレード4」とする4段階評価が用いられ、満足度は10段階のスコアで測定された。フラクショナルレーザーとPRPの併用による平均再色素化グレードの改善度は1.58、満足度スコアの改善度は1.87で、いずれも統計学的に有意な改善が確認された。また、治療の「反応なし」となるリスクも半減した。
赤み、痛み、かさぶたなどの副作用が報告されたが、すべて一時的で軽いもので、重大な有害事象は確認されなかった。
フラクショナルレーザーとPRPの併用は、従来の方法と比べて有望な効果が示され、さらなる応用が進む可能性がある。
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