私の夢に出てくること…
かつて新生児の集中治療や子供の救急医療を担当していた。
たぶん何万人にもの患者さんを診てきた。
数分、数秒を争う子供たちも沢山診てきた。
助かって元気に暮らす患者様たちもたくさんいらっしゃる。
だけど、そんな患者様たちやご家族の記憶は、申し訳ないけど、極一部しかない。
私が夢にも見る出てくる光景は…
お父様やお母様に、
お子様の最後を告げるところ…
たくさんの子供たちの最後を診てきた。
音も何も感じないような、悲しさだけが満ちる空間で、
お子様との大切な時間を、少しでも一緒にいてください。
そう、告げる。
何もできない時間だけが最後に向かって進んでいく。
ただただ涙する方々もいらっしゃれば、
怒りに満ちる方もいる…
感謝をお子様に伝え続ける方もいる…
もう、どうすることも出ない時間が過ぎて
最後の確認をする。
そんなお子様たちの顔は、今でも記憶のどこかにある。
そんな夢を見る。
私にもっと知識や技術があれば、
何かが変わっていたかもしれない。
そんなことを考える。
医師の経験を積めば積むほど、見える世界が広がって、
私の無力差を感じた。
医療技術は、進歩を続ける。
その進歩を知らないがために命が助からない…
そんなことは耐え難い。
きっと私がそのことを忘れることはない。
生きた時間が短くても長くても
その重さは変わらない。
そう、思う…
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